【治療とは

そもそも身体を治す、病気が治る、怪我が治るとは、具体的には何なんでしょう?

 

身体の故障は、白血球、赤血球、血小板といった血球が治します。

 

目に見えないほど小さな血球は、主に血流によって、全身を運ばれます。血管は、血球たちにとって高速道路です。

 

全身すべての細胞にとって血球が必要なわけですが、ミクロンサイズの血球たちが間違いなく適切な場所に運ばれるには、人体は複雑で、しかも広大すぎる。

 

血球にとって、人体を移動することは、地図なしで巨大迷宮をうろちょろするのと同じなのです。

 

人体という巨大迷宮で血球たちが活躍するためには、ナビゲーターが必要です。「痛み」は血球たちを集めるために必要なナビゲーションシステムの一部で、「発痛物質」という「物質」です。

 

血球たちは、血流という高速道路に乗って、発痛物質めがけて出動します。安易に痛みを取り除いてはいけないという理由はそこにあります。

 

しかしそうして活躍する血球自体も、火消しのようなもので、細胞が壊れた後(焼け野原)を再建築するには、その場の細胞の努力…細胞分裂を待たねばなりません。

一瞬で痛みが消えるなんてことは、奇跡でもなんでもなく、簡単に起こせます。しかし、故障・ケガ・破損は、絶対に一瞬では治りません。

治ると錯覚させる情報すべてがです。

小さな切り傷で二~三週間かかるでしょう?もっと入り組んだ体の中の傷や、塊といってもいいようなコリはどれくらいかかると思いますか?

 

【治療頻度

​体質と治療内容ごとに治療頻度を分けています。

体質は、強い体質から弱い体質まで五段階あります。

実証

虚証

実証の人は、治る力もあるのですが、痛みが激しいのが特徴。

どんどん治療すれば、治る力も強いので、治療すればするほど、早く治ります。

虚証体質の人は、逆。

痛みは激痛ではないです。変な言い方ですが、調子の悪さがダラダラと続く感じです。

 

風邪をひきやすかったり、ひいたら治りにくかったり。ケガの治りが悪かったり。


治る力が弱めなので、破壊をともなう治療に弱いです。鍼灸治療も、刺激を少なく、治療の間もあけます。

最後の平の人は、普通の体力を持っています。しかし現代人のこと。睡眠不足、運動不足、栄養過多で、虚証タイプに似てきます。

初診について

鍼灸とは東洋医学の「外科」部門

「はじめまして。国家資格はり師・きゅう師の山崎美穂と申します。どうぞよろしくお願いします。

まず、鍼灸についてご説明させていただきます。

(1)鍼灸は東洋医学の外科部門です。

病気のほとんどは、血流障害です。その血流障害を起こすのがコリ。鍼は針の形をしたメスです。筋膜の癒着をコリと言い、それを丁寧にとり除き、血流を改善することで体を治していくものです。

 

(2)整骨院は骨の専門家。鍼灸院は筋肉の専門家です。

鍼灸院とほかの医療機関との使い分けがイメージできないのではないでしょうか?

整骨院は、骨折や脱臼の専門職として発生しました。

 

一方、鍼灸院は、筋肉のコリを専門にしています。それだけじゃなく、なんとなく治りの悪いケガ、ふさがりにくい傷なんかも、早く、きれいに治せます。

鍼を刺すと、皮膚がポーっと赤くなるんです。フレア現象と言います。赤血球がその周辺に集まっている様子が、皮膚を透かして見えているんです。

皮膚は人体最大の臓器です。

皮膚の状態は、体の中の様子を映す鏡です。

俗に東洋医学の神秘と言いますが、神秘ではなく、人の身体をよく観察すれば、色んなことが分かるということなんですよ。

鍼灸治療では服を脱いでいただかなくてはなりませんが、皮膚を通して皆さんの身体の状態について発見できることがたくさんあるので、どうぞよろしくお願いします。

(3)もう一つ大事なことは、治療の現場で、主役は患者さん。医者は患者さんのアシスタントだということです。

患者さんは、ご自身が、自分自身の主治医として、どうすればいいか、どうすれば治るのか、日常の中で常に問い続けてください。治療のヒントは常に患者さんの日常の中にあります。

 

誰もが自分の生活は普通だと思っています。しかし、その普通の生活の、どこかに病気の原因があるのです。問診の場だけでなく、気づいたこと、感じたことは、いつでもおっしゃってくださいね。

 

私もアシスタントとして、コミットできる部分には徹底的にコミットしますが、主治医である患者さんが本気ではなければ、お役に立つことは出来ません。

これから症状について色々お聞きします。ゆっくり考えながらで結構ですので教えてください。

●発症の原因、経過

□異常に気付いたきっかけは何ですか?

□原因に心当たりはありますか?

□その不具合で、日常生活にどんな影響がありますか?

□発症してから、何日たっていますか? 最初のときから今日までのことを、詳しく教えてください。

□どういう時しんどく、どういう時、楽になりますか?(寛解・増悪)

□ご来院前までの治療と治療内容、先生の見解は、どんなものでしたか?

□治療と直接関係なくてもいいのですが、何か気づいたことがありませんか?

 

●治療のゴール、目的、目標

□その疾患があることで、一番何に困っていますか?

□どこが、どうなったら良くなると思いますか?

□どうなったら、理想の状態ですか?

□いつまでにどうなりたいですか?

 

●全身チェック。検査。

 

●治療計画を立てる

□問診・検査からの見解

□必要な治療内容や治療の見通し

□可能な通院間隔の打ち合わせ

​治療上の注意

【初診・再診】

初診時は、問診や検査に時間がかかります。念のために2時間程度時間をとってください。

また、前回の治療から、2ヶ月以上期間があいた場合も、身体の状態の確認から始めるため、初診時同様、時間が必要です。

鍼灸は外科手術です。初診でいきなり大手術は出来ません。鍼灸治療がまったくの初めてという方はなおさらです。

初診は、「当院の治療との相性」を確認するものだとお考えください。

治療後に、診たてと全身状態についてお伝えします。その情報も有益なものになるはずです。

   □体の状態から類推される「不足する栄養」

   □筋力からみた体の状態

   □その他身体所見

【術後】

治療後、かえってしんどくなるということがあります。手術ですので、不思議なことではありません。

ですから、治療後は必ず安静にしてください。

術後の状態を、次回ご報告ください。しんどくなるようであれば、治療を調整します。

治療後はまっすぐ帰宅し、食事も少なめ、お酒はひかえ、お白湯をよく飲んでください。入浴はOKですが、心拍など増えています。長湯はお控えください。

鍼灸と手術の最大の違いは、治療が非常に心地よく、麻酔も使っていないのに、治療中すやすや眠ってしまう方も多いほど気持ち良いという点です。

そのため身体にかかった負担をどうしても軽く見積もってしまいますが、飲酒・長湯などは本当に危険です。

一人の人が一日に作り出す、「細胞を再生させるための物質」には限りがあります。

飲酒や運動をしてしまうと、アルコールの分解、乳酸の分解に、その物質を使うことになり、治る力が弱っている人なら、治療効果がゼロになります。

【服装など】

 

次に、治療に当たっての注意事項ですが、

治療の時は、服を脱ぐ必要があります。脱ぎ着しやすい服装でご来院ください。​

また顔色も確認しておりますので、お化粧も控えめで。

※ 着替えのご用意がありますが、衛生面が気になる方は お着替えをお持ちください。

首肩、背中が出せるよう、ブラトップは脱いでください。

【遅刻・キャンセル】

キャンセルはご遠慮なく。

体調が悪い方が来るところが治療院です。

 

気軽にキャンセルされても困りますが、決して無理はしないでください。​

ただ、遅刻に関しては、その分治療時間は短くなります。

10分以上の遅刻はキャンセルをお願いします。(時間は貴重です。遅れてでも結構ですので、必ずご連絡ください)

メンテナンスと未病

当院は、患者さんに月に1度または2度のメンテナンスをお勧めいたします。「二週間後の同じ曜日、同じ時間」という形で、リズムを決めてご予約いただくことが理想的です。

不調はある日突然起こるのでなく、日常の積み重ねの上に生じます。その積み重なった不調を『未病』と言います。

□常用している痛み止め、薬はありませんか?(通常状態とは何年も服薬していないことです)

□朝、目が覚めたとき、回復している感じがありますか?

□風邪をひきやすいですか?風邪をひくと長引きますか?

□インフルエンザなど、一年以内に伝染病にかかりましたか?

□すぐ座りたくなりますか?

□睡眠時間は、8時間とれていますか? そのうち半分は深い眠りですか? 寝つきが良すぎる(気絶)していることはありませんか?

□皮膚を軽く引っかかると、赤くなって残りませんか? みみずばれになったり、傷が残りやすかったりしませんか?

当院のメンテナンスの目標は、このチェックリストをオールクリアすることです。

皆さんは毎日何回歯磨きをしていますか?

また歯ブラシの硬さはどれを使っていますか?

デンタルフロスは使いますか?

歯磨きをしている方はほぼ100%でしょう。歯ブラシの硬さに一家言ある方も60%はいることでしょう。デンタルフロスもたくさんの方が使っていると思います。

しかし最初からそうされていたわけではないでしょう。歯医者さんから歯磨き方法を指導されるなどして、正しいやり方を学ばれたことが一度と言わずあるのではないでしょうか。

また、歯の定期検診にいらっしゃってる方もいるのではありませんか。その期間は毎月?隔月?3か月ごと?半年、まはた年に一度?

定期検診に行っているから、歯磨きなんかしないという方はいますか?

きっといないでしょう。

歯磨きをして、定期健診にも行ってという風にして、やっと虫歯のない白い歯を維持できる、歯の健康とはそういうものです。

体の健康において、歯磨きに相当することは、食事、睡眠、運動(歯磨きよりどれだけ手間がかかることか!)です。

当院でメンテナンスを受けることは、歯の定期検診に相当します。

食事、睡眠、運動は、歯磨きと同じように「やって当たり前」の基本です。

歯を死ぬまで100年持たせようと思ったら、定期検診に行くべきです。

同様に、身体にもメンテナンスが必要です。

先ほどのチェックリストに一つと言わず当てはまるなら、メンテナンスは「やったほうがいい」ではなく、やらないことがリスクになります。

私は、皆さんが、鍼灸治療を「利用して」、自分自身の身体と健康について、深く理解し、やすやすと人生のクオリティを高められることを願っています。

治療は、マイナスをゼロにすることでしかありません。

​メンテナンスは、健康の上乗せです。

ですから、治療ではなく、メンテナンスを受けていただきたいのです。

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